古希茶会を終えての感想はこちらから。
今回の大先生の古希茶会のテーマは
「感謝」
これまでお稽古で沢山の事を教えて頂いた感謝を伝えるお茶会にしようと社中で決めました。
さてこの「感謝」を形に表すためお茶会のお道具や菓子などを考えて選んでいきます。
今回は4畳半の不盡庵(ふじあん)を濃茶席、広間を薄茶席として行いましたので、二つの茶室に対してテーマにあわせて選びます。
まずは、感謝から連想されるキーワードをいくつも出していきます。
真心、絆、愛、輝き、楽しさ、太陽、月、抱擁、etc
ここから4畳半のわびさびを感じる落ち着いた不盡庵には「絆」を
広間は華やかに「愛」を
不盡庵 「絆」
軸:語尽山雲海月情 桂堂筆
花入:徳利 備前 伊勢崎創造
香合:さるの腰かけ 錦染造
水指:雲 京焼
茶杓:紫雲 柳生紹尚作
菓子:中秋 あおやま菓匠
広間 「愛」
軸:「松菊萬年歓」 立花大亀筆
花入:宗全かご 虎竹 有馬製
香合:龍 蒲池窯
風炉先:萩 鵬雲斎好
水指:菊 仁清写 加藤浩一
棗:純金箔 黄金棗
茶杓:五福 小野澤寛海
茶碗:鳳凰 今岡都
菓子器:銘々皿 翠嵐
菓子:きせわた あおやま菓匠
お席への思い:こちらは対照的に大先生のお祝い尽くしの愛のある華やかなお席。
先生へのお祝いそのものの長寿の松と菊(お軸)、今年の干支である(かご)、大先生の干支(香合)と黄金棗、不老不死の菊(水指)に五福の(茶杓)と愛の鳥とよばれる鳳凰の(お茶碗)。華やかな大先生をお祝いするようなすべてのお道具からきらきらと輝く幸せと福を感じられる室礼にしました。
今回の茶会のために私が購入したもの水指を含め、棗、香合、棚、茶碗と今回のお祝いに際し初めて使ったお道具ばかり。おめでたいお祝いの席に使うことができ、それぞれのお道具の使い始めに素晴らしい記念になりました。
この思い出は何年たっても消えることがなく、また使うたびに幸せな記憶として重なり続けます。
大事に使われた茶道具は丁寧に扱いますので何年たっても何とも言えない輝きと趣があります。その理由は、大切な思い出の積み重ねがそこにあるからです。
今回使ったお道具たちも、その歴史に楽しい思い出が重なってまた使うたびに私やお客さまを楽しませてくれるのだろうと今から楽しみです。
さて、春に開催するはずでしたが、延期となり秋に開催した古希茶会。
季節が変わるということは、お道具の組み合わせも一から考え直すことになりました。
お道具を考え準備をしていたのでとても残念な気持ちになったのですが、9ヶ月ほどかけて準備をできたおかげで、まだまだ抜けていた部分や改善点は山ほどありますが、茶会の準備や段取りの整理など念入りに取り組むことができました。
今回、私は亭主として茶会を開いたわけですが、どのご亭主も茶会に来られるお相手一人一人のことの顔を思いうかべ、その日1日数時間のために準備をします。
お茶席は作法をしらなければ緊張する、正座が心配など色々と行かない理由もあるかもしれませんがぜひ一度お近くの神社などで行われる茶会にも足を運んでいただければと思います。
おもてなしの時間そのものは、空気、音、香り五感から全てが心地よい時間と感じるはずです。
もしよくわからなければ2度3度と足を運んでください。
場の空気の良さに心の平穏を感じること間違い無しです。
最後にお道具をお借りした大先生にはもちろん、9ヶ月連絡を重ね準備をともにしてくれた社中のお二人、当日も笑顔でお役目を全うしてくださった社中のみなさん本当にありがとうございました。
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